何を隠そうフレンチが大好きです。
特に素材の絶妙な組み合わせや手の込んだソースなど、
「仕事のされた」フレンチが好みです。
予想もしない素材を組み合わせて全く新しい次元の味を引き出す
魔法の店があります。
名前をミラクル、失礼、
ミラヴィルという、駒場にある小さなお店です。
ここはシェフ、メーテル・ド・テル 、そして客が一体となって
すばらしいフレンチを作り上げている真の名店と言いきっちゃいましょう。
とにかく「フレンチは気が利いていなくてはならない」という哲学、気迫が
感じられ、まさに「一食入魂」。
アーティストであるシェフの美的感覚溢れる皿は驚嘆ものです。
魂が宿った真剣勝負の独創的な作品の数々はおそらくこの値段では
他にちょっと見当たらないでしょう。。
一番大切な人と一番大切な時間をすごしたいお店といえましょう。
っとちょっと鼻息の粗いボツちゃんですが、
そんなミラヴィルの美的感覚に近いアートな皿を食べさせてくれたお店を
もうひとつお伝えしておかなくてはなりません。。
昨日どうしても黒酢の酢豚が食べたくなって胡同三辣居へ向かってたときに、
麻布十番できれいなお姉さん二人組みに拉致され、
ランチ割引券をいただきました。
え?ここ、かつて1日1組しか客とらない
完全予約制の元麻布「
COUBEAUX(久房)」じゃないでつか。。
ということは、この真っ昼間から
お姉さん二人に対し、ボキひとり。。完全個室。。。
あ~・・このあとは・・いえ・・な・い。。
(言えないんなら、帰るわ。。忙しいんで。。)
あ、言います。語ります。お願い、聞いて。。
このお姉さま方の挑発、据え膳を喰わぬ大和おとこが
どこにいましょうか。。
で、さっそく本日、そそくさと出陣。
暗闇坂をのぼりきり、元麻布の超高級マンション「ドムス」の角を右に曲がり、
さらに右行って、スピンカーブを左に折れ・・・、
あ~、とにかく住宅街の奥の奥に忽然と現われしマンションの一室に、
その店はありました。。。
ギギ~・・・・
「お待たせしました。ボツちゃんで~す!」
シ~ン・・・・・・
あれ?
おかしいな。。昨日のお姉さまは・・・?
さらに奥に進むと・・・
「いらっしゃいませ(ニヤリ)」
出てきたのは、黒スーツに身をつつんだやや大柄な男でした。
様子がおかしい。。(冷汗)
メインルームに通されたボツちゃんはしばらく事態を飲み込めません。。
ぼ、僕ひとりじゃ・・な・い。。。
見るとあちこちに客とおぼしき人々が。。。
だ、だまされた。。?
これは、あらたなキャッチレストラン。。。?
ひょっとしてあのお姉さまは・・・ポン引き・・・?
かつて私は歌舞伎町で友達ときれいな女性に客引きにあい、
さんざ騒ぎまくって気がつくと
いつのまにかその女性がいなくなっていて、
こわいおにいさんにうん十万円を請求されたり、
あるいは、目薬を入れられて、目覚めたらラブホテルにいて、
お風呂でなぜかおばさんがシャワーを浴びて準備をしていたので
あわてて逃げ帰ってきたという過去があります。(涙)
に、逃げるなら・・いまのうち。。
「ナニをお召し上がりますか?」
「あ、ハイ・・昨日のお姉さんを、あ、いえ、すいません。。
こ、このAランチを・・・おひとつください。。。」
しまった。。
こうなったら、腹をすえるしかない。。
10分ほどキドキしながら身をすくめていると。。
「お待たせしました。キノコのポタージュでございます。」
おお。。長方形の端正な白いdishの上には、楕円形のこれまた白い器に
カプチーノ仕立ての薫り高きポタージュが。。
その横には綺麗に飾りつけられたおいしそうな野菜たちが。。
う、うつくしい一皿だな。。
「!ん、んまい。。」
続いてメインの舌ヒラメのムニエルの登場。。。
おお!ヒラメが立っている。。。
真っ昼間から元気のいいヒラメだな。。
あやかりたい。。
前菜同様、大きなスクエアなる端正な白いdishに、
カットされたムニエル、そして野菜の天麩羅?がちりばめられています。。
そしてお骨、皮がなんと揚げられてしゃちほこのようにエビ反って
立っているではありませんか。。。。!
まるで活き造りのようなディスプレイです。。お見事!
これがおせんべいよろしくパリパリとした歯ごたえで絶妙でした。
コーヒーにもプチマドレーヌがついており、
そのバスケット器も焼き菓子でした。。
う~む。。
すっかり堪能しちゃいましたよ。
ハッ!いけない。これでは敵の思う壺。
問題は会計です。。
(歌舞伎町の痛い思い出がすっかりトラウマとなっているボツちゃん。)
「500円割引券がございましたので、
1,365円になります。」
「へ?
ポッキリ・・・?」
「ハイ。ポッキリでございます。(笑)」
聞けば昨年の秋に全面改装し、
1日1組ではなくなったとのこと。
そしてこのたびランチ開始を記念し、
今月いっぱい500円割引のチラシを配っていたそうです。
そーでしたか。。
すーっかりひと安心したボツちゃん。
「ではまた来ます。失敬。」
メーテル・ド・テル、 シェフまで降りてきてお見送りしていただきました。
しばらくして振り返ると、まだお見送りしています。
き、緊張するな。。。見つめられると。。
やがて手足の振りのリズムが次第にズレだしました。。
ひぃ~。。もう、上にあがってください。。お願い。。
角まで来たとき、同じほうの手と足が同時に出るようになり、
完全にバランスを失ったボツちゃんはあえなく転倒。
そのまま這うように角へ消えていきました。。
ボツちゃん度:20